株式会社infonerv(東京都杉並区、代表取締役:江田研人 以下、当社)は、自動発注AI「α-発注」と「NEXT ENGINE」のAPI連携を強化しました。
今回の連携強化により、より素早く柔軟に「NEXT ENGINE」のデータを「α-発注」に連携できるようになりました。
■連携強化の概要
「α-発注」に連携するデータをユーザーが選べるようになりました
「NEXT ENGINE」に登録されているデータを「α-発注」に連携する際、どのステータスのデータを「α-発注」に取り込むかをユーザーが自由に選択できるようになりました。
「NEXT ENGINE」の運用状況や発注環境を踏まえて連携するデータを選択することで、従来より短い時間でデータを連携できるうえ、より精度の高い発注を行えるようになります。
例えば以下のように本機能を活用することができます。
(例1)「NEXT ENGINE」上で取り扱いを終了したSKUは「α-発注」に連携しない
→連携するデータ量が減るため、短時間で連携が完了する
(例2)「NEXT ENGINE」の出庫データのうち、倉庫間の移動によるもの(他勘定出庫など)は無視する
→お客様からの注文に伴う出庫データだけを「α-発注」における出庫データとして連携するため、需要を正確に捉えることができ、発注の精度が向上する
SKUのリードタイムの初期値を指定できるようになりました
「NEXT ENGINE」のSKU情報のデータを「α-発注」に連携する際、SKUに設定するリードタイムの初期値を一括で設定できるようになりました。
リードタイムを設定してデータを連携することで、「α-発注」のSKUマスタを編集する手間を減らすことができ、従来より手早く「α-発注」を利用することができます。
■連携強化の背景
小売事業者には、需要変動とは関係のない入出庫データが存在する
「α-発注」はこれまで様々な事業者様にご導入いただいておりますが、多くの事業者様において、需要変動とは関係のない入出庫データが存在していました。
例えば、倉庫間の商品輸送や返品等による入出庫データは、需要変動とは直接関係のないデータです。
これらのデータを入出庫データから排除せずに発注量を算出してしまうと、過剰発注や欠品を引き起こすリスクが高まります。そのため現状で発注担当者が発注量を決める際は、需要変動に紐づかないデータを排除して集計する必要があり、作業ミスや工数増加の温床となっています。
「NEXT ENGINE」では入出庫データに対して様々な属性が付与されており、今回の連携で「α-発注」に連携する入出庫データの属性を指定できるようになりました。
これにより、発注量算出に利用すべきデータに絞って連携することが可能になり、より素早く精度の高い発注リスト生成が可能になります。
小売事業者には、過去の商品データが大量に蓄積されている
多くの事業者様において、販売を終了した商品のデータは削除されず、蓄積されたままになっているケースが殆どです。将来取り扱いを再開する可能性がある商品とそうではない商品の切り分けが難しいうえ、メンテナンス工数も割けられないことが多く、商品のステータスだけ変更してデータは削除しない運用が一般的になっています。
そのため長く事業を続けるとデータ量が膨大になり、データベースへの負荷や集計処理時間の長さが問題になります。
「NEXT ENGINE」ではSKU毎に取り扱い区分等が設定されており、今回の連携で「α-発注」に連携するSKUを絞り込めるようになりました。
これにより、現在取り扱いのある商品のデータに絞って連携することが可能になり、より素早い連携が可能になります。
リードタイムを正確に把握できないケースも多い
取り扱っている商品の種類に依っては、発注してから入庫されるまでのリードタイムを正確に把握することが難しいケースがあります。
このようなケースの場合、SKU毎に細かくリードタイムを設定するメリットが薄く、おおよそのリードタイムを一律で設定する方が工数と精度のバランスが良くなることがあります。
今回の連携強化により「NEXT ENGINE」から「α-発注」に連携するSKUのリードタイムの初期値をユーザーが任意で指定できるようになり、ユーザーの手間を減らすことができます。
「α-発注」は今後も、発注・仕入を行う全ての事業者様の負担を軽減できるよう機能の強化を進めて参ります。
■ご利用方法
設定ページで「NEXT ENGINE関連」項目の設定を変更することで、「NEXT ENGINE」から「α-発注」へ連携するデータを選択することができます。
また、同ページでリードタイムを一括で設定できます。
①「α-発注」に連携するSKUを、「NEXT ENGINE」上の「取扱区分」と「商品区分」のステータスで指定する方法
外部連携設定ページ内の、「連携対象の取扱状態」項目で設定できます。
(例)「NEXT ENGINE」で「取扱区分」が「取扱中」かつ「商品区分」が「通常」のSKUのみデータを連携する場合、以下画像のように設定してください。
②「α-発注」に連携する入出庫データを、「NEXT ENGINE」上の入出庫データのステータスで指定する方法
外部連携設定ページ内の、「入荷の対象」と「出荷の対象」の項目で設定できます。
(例)「NEXT ENGINE」で「他勘定入庫」の入庫データ、「他勘定出庫」の出庫データは排除してデータを連携する場合、以下画像のように設定してください。
③「α-発注」に連携するSKUのリードタイムを一律に設定する方法
外部連携設定ページ内の、「デフォルトリードタイム」の項目で設定できます。
(例)リードタイムを5日に設定してデータを連携する場合、以下画像のように設定してください。
連携機能は「α-発注」と「NEXT ENGINE」の両ツールと契約しているユーザーが対象のサービスです。
またご利用には事前申請が必要です。
「α-発注」概要
自動発注AI
「α-発注」は、EC・卸売り・メーカー・商社向けの自動発注AIです。
「α-発注」を利用して発注リストを作成することで、過剰発注や在庫切れによる売り逃しなどを効率よく削減できます。
2021年5月からサービスの提供を開始し、化粧品、アパレル、家具、雑貨や小物など幅広いジャンルで導入が進んでいます。
▼サービスサイト
東京大学の研究者チームが開発
江崎 貴裕(えざき たかひろ)
東京大学 先端科学技術研究センター 先端物流科学寄付研究部門 特任講師
株式会社infonerv取締役 「α-発注」プロダクト担当
東京大学工学部航空宇宙工学科卒業、東京大学大学院博士課程修了(特例適用により1年短縮)、博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、国立情報学研究所特任研究員、JST さきがけ研究員、スタンフォード大学客員研究員を経て、2020年より現職。東京大学総長賞、井上研究奨励賞など受賞。
数理的な解析技術を武器に、統計物理学、脳科学、行動経済学、生化学、交通工学、物流科学など幅広い分野で研究成果を上げている。最近は、物流や在庫管理を効率化するための新しい理論構築に取り組んでいる。
著書に『データ分析のための数理モデル入門』、『分析者のためのデータ解釈学入門』(ソシム)。
■株式会社infonerv概要
アカデミアの最先端で活躍するメンバーを中心にして、創業されたAI企業です。
東京大学で特任講師を務める現役の研究者を中心に優秀な人材が集まり、在庫を抱える事業者の課題を解決するデータソリューションを提供しています。
名称 : 株式会社infonerv
代表者 : 代表取締役 江田 研人
所在地 : 〒168-0064東京都杉並区永福三丁目34番5号 301
設立 : 2021年4月1日
事業内容 : AI SaaS事業
企業サイト : https://infonerv.com